不覚にもわんわん泣いた 人は思っているほど人に頼れていない。 わたしを慕ってくれる人も、 きっとわたしを頼ることに遠慮があったりするだろう。 わたしも誰かを頼れているとは限らない 頼っていいのだと知っているが 実際は歯を食いしばりひとりきりで耐えている。 でも、ひとりと思っていてもひとりではない。 わたしもみんなに、心からそう思っている。...
ある日男は夢を見た 浜辺を神と共に歩いている夢を 海の向こうの大空に 男の今までの人生の光景が はっきりと映しだされ どの光景の前にも浜辺を歩いている 神と男の二組の足あとがあった 最後の光景まできたとき ふり返って見ると ところどころ 足あとがひとつしかないことに男は気づいた そしてそれはいつも彼が境に落ちて...
ヒーリングにおいて敬愛するメンターである 「プレアデスの風」のハルさん。 ハルさんは、多くのヒーラーにとって特別な存在である。 わたしも彼女のようになりたいと、 何度願ったかわからない。 しかし彼女になることはできない。 真似をすればするほど、 ヒーリングというものはわたしに背を向けるのだ。 そうじゃないよ、 それではだめだ。...
思い返すと、それはいつも雨の日の満月だった。 わたしの感情が、もうどうにも抑えきれず ひとりきりの車内でわたしはいつも大粒の涙を流すのである。 こんな大粒の涙なんて、そうそう流れることもない。 しかし雨の日の満月の夜だけは特別。 その日だけは、信じられないほど涙を流すのだ。 悲しみや苦しみ、悔しさに奥歯を噛み締めているにも関わらず、...